頭痛について一般の方向けにわかりやすく説明しております。
※診断や鑑別、治療などは今通院されている、もしくは通院される予定の医師の判断に従ってください。
頭痛とは
頭痛とは、頭部の全体や一部が痛む症状の総称として一般的に用いられています。
頭痛は、一次性頭痛と二次性頭痛に大別されます。
一次性頭痛
一次性頭痛とは、CTなど検査を行っても異常が出ないが繰り返し起こる頭痛で、一般的に言われる「頭痛持ち」といわれる頭痛です。
種類としては、
片頭痛(偏頭痛)
緊張型頭痛
群発頭痛
があります。
※片頭痛と偏頭痛の違いは、漢字の変換による違いのみで、正式な医学的な名称は「片頭痛」とされています。
二次性頭痛
二次性頭痛とは「原因がはっきりしている頭痛」といわれています。
ハンマーで殴られたようなという例えがあるくらい、これまで経験したことのない頭痛など注意が必要な頭痛です。突然性、経験したことのない痛みがある場合は必ず病院へ行くことをおすすめします。(年齢が高いほど注意が必要です)
原因としては、くも膜下出血、脳腫瘍、事故などによる頭部外傷、感染症、薬物の乱用などがあります。
片頭痛(偏頭痛)
片頭痛(偏頭痛)には以下のような特徴があります。
○ズキズキ・ガンガンといった脈が打つような痛み
○頭の片方に痛みが出ることが多い(両方に痛みが出る方もいます)
○閃輝暗点(症状が出る前に目の前がチカチカする、キラキラやギザギザが見える)※前兆がない場合もあります
○症状が出る前に肩こりやいらいらする、空腹感、あくびなどがあることもあります。
○吐き気が伴いやすい
○音や光、臭いに敏感になる(それに伴って症状が併発しやすい)
○痛みの長さは数時間から2~3日
○階段の上り下りなど日常の動作に関連して出る場合もある
○肩こりやめまい、イライラしやすい、吐き気や嘔吐などが併発症状としてあることがあります。
○痛みが出た時にマッサージや体を動かしても良くならない、もしくは悪化することがある
片頭痛(偏頭痛)の原因
片頭痛(偏頭痛)の原因や病態はすべてが明らかになっているわけではないようです。
一般的には何らかな誘因により脳の血管が急激に拡張することで起こるとされていますが、 脳血管や三叉神経の末梢起源説や脳幹の中枢起源説があるようです。
片頭痛(偏頭痛)を誘引すると考えられているもの
ストレス
ストレスから解放されたとき
生活リズムの乱れ(仕事とプライベート)
睡眠の乱れ
人の多い場所
気圧や気候の変化
女性の場合は生理(月経)
チラミン成分(ワインやチーズ、チョコ)
片頭痛(偏頭痛)のやわらげる方法や治し方って?
病院やクリニックで出される処方薬などによる薬物療法があります。
その上で一般的なできることとして記載しておきます。
①痛みのエリアや首と頭の付け根周辺を冷やす(緊張型は温めると良い)
②安静にする
③ストレスをためない、ストレスケアをする
④大豆、豆腐、海藻類を少し多めに取る(マグネシウム)
⑤グルタミン酸を控えめにする(中華・ラーメン・ファーストフードなど)
片頭痛(偏頭痛)の大事なポイント
片頭痛(偏頭痛)のご相談を受けてきた上で大事なポイントがありました。
心理的なストレスケアもできることとして大事なことです。
もう一歩進めると普段気にしない無意識的な力みや過敏な反応性があることがあります。
ご相談者さんによって異なる大事なポイントがありますが、心理的なアプローチと自分でできる整体で行っていくことでご自身で改善していく手法を用いています。
緊張型頭痛
緊張型頭痛には以下のような特徴があります。
○後頭部から首筋にかけてギューと締め付けられる痛み
○頭が重く感じる頭重感
○夕方になるにつれ強くなる
○毎日症状がでることもある
○変頭痛(偏頭痛)のような発作的ではない
○頭全体の痛みが出る場合もある
○頭を動かしても痛くならない
○症状の時間はすぐにおさまる頭痛と長く持続する頭痛がある
○肩こりや首のコリがある
○片頭痛(偏頭痛)のような吐き気や嘔吐、光や音、匂いに過敏ではない
緊張型頭痛の原因
はっきりと分かっていないことも多く原因とされているものを紹介します。
原因は、完全には明らかになっていない部分が多いです。緊張型頭痛は頭が締め付けられるような頭痛を生じますが、神経が発症基盤にあることが示唆されています。具体的には、中枢神経の交感神経系が過剰にはたらいており、頭蓋骨周囲に存在する筋肉の一部に対しての血流障害が基盤にあると考えられています。
緊張型頭痛 メディカルノート
また、痛みの閾値が変化し、脳が痛みを感じやすいような状態に変化していることも推定されています。そのほか、そもそも頭蓋骨を取り巻く筋肉自体の異常が基盤となって、緊張型頭痛の痛みが誘発されているのではないかとも推定されています。
そのほかの誘因となるとされているもの
パソコン、スマホ、ゲームなど
精神的ストレス
身体的ストレス
肩こり、首こり
運動不足
冷え
緊張型頭痛のやわらげる方法や治しかたって?
お薬での薬物療法と認知行動療法や精神療法などがあります。
その上で一般的にできること記載しておきます。
①肩や首を温める(蒸しタオルなどで)
②肩こりや首こりをほぐす
③同じ体勢が続いたら休憩したり反対側にストレッチする
④自分に合った枕を探す
⑤運動をする
⑥姿勢に気をつける
緊張型頭痛のポイント
今あるストレスを軽くしていきながらストレスが溜まりやすいポイントから溜まりにくい方向へ向かっていくカウンセリングを行いうことが多いです。
肩こりや首こり、あたまのこりを自分で柔らかくするような整体学的なアドバイスや海外で研究が盛んな脳神経系の仕組みを利用したアプローチも同時に行うことが多いです。
自律神経失調症と頭痛
自律神経失調症でも頭痛が起こりますが、自律神経失調症の症状は以下のような特徴があると言われています。
- 症状が出たり出なかったりする
- 人によって症状の出るところが違う
- ストレスや心理・精神的影響がある
- 検査しても器質的な異常が見つからない
- 複数の症状が同時に出る場合や別々に出る場合がある
- 日常生活や社会生活に影響が出る
※器質的な異常とは、 身体の器官のどこかが物質的、物理的に特定できる異常のことを指します。
その他の頭痛
気象病(気圧や気候の変動による)による頭痛
薬物乱用頭痛(鎮痛薬の飲み過ぎによる)
ほかの病気による症状としての頭痛
頭痛とストレス
すべての原因をストレスにすることはできませんが、ストレスが深く関わっており、研究でも心理療法や精神療法が有効なことが多いと報告されているようです。
ストレスが溜まりにくい状態やストレスを処理する能力を高めていくことで改善が期待できます。
緊張型頭痛と片頭痛(偏頭痛)のカウンセリング
慢性的になっている「頭痛」に対して
○心理的アプローチ
○物理的アプローチ
○脳神経系アプローチ
の3つの方向から
その方の状況に合わせて最適にカウンセリングを行っております。
全国から簡単にご相談できます。